中山道 四日目の街道歩き旅
[細久手~大井~落合 編]

細久手~大井~落合の位置

地図

細久手宿

大黒屋(右)は、江戸時代から残る旅籠で尾張藩の定本陣に定められていた。(大黒屋を予約

細久手宿

奥之田一里塚

両方ともほぼ元の姿をとどめる。

奥之田一里塚

琵琶峠(八瀬沢)の石畳

峠は全長約1KMも続くが、石畳が約730mに及ぶ。もちろんこの辺りは「歴史の道」に選定されている。

琵琶峠(八瀬沢)の石畳

八瀬沢一里塚

この一里塚も、ほぼ完全な姿で残っている。

八瀬沢一里塚

琵琶峠頂上

中央は和宮歌碑「住み馴れし都路出でて今日いく日、いそぐもつらき東路のたび」。左は馬頭観音。

河渡の馬頭観音

琵琶峠の文学碑3基

左から太田南畝(1749~1823)、鳥丸光栄。岡田文園らの文学碑が並び建つ。

琵琶峠の文学碑3基

大湫(おおくて)

奥深い山の中にひっそりと佇む宿場である。

大湫(おおくて)

大湫の町並み

和宮の一行はこの大湫宿に泊まり(1861年10月28日)中津川へと向かった。

大湫の町並み

旧大湫小の校庭

かつての本陣跡に和宮の歌碑が建つ。「遠ざかる都と知れば旅衣 一夜の宿も立ちうかりける」。

旧大湫小の校庭

寺坂の十三峠の碑

「十三峠」というが、実際は20もの峠(坂)があるという。この寺坂からは大湫宿が一望できる。

寺坂の十三峠の碑

十三峠の序章

この十三峠は前述の琵琶峠に次ぐ難所の約11kmである。明治天皇の巡幸(1878)も、ここを避け迂回されたほどである。

十三峠の序章

樫の木坂の石畳

十三峠はまだ継続中。東海自然歩道のルートである。

樫の木坂の石畳

紅坂一里塚

両塚とも残っている。古道の面影が残る快適なルートだ。十三峠のほぼ中間点にあたる。

紅坂一里塚

乱れ坂

大名行列が乱れ、旅人の息も乱れる程の急坂だったのが坂の名の由来。右に「中山道乱れ坂」の碑が建つ。

乱れ坂

姫御御殿跡

和宮の一行は、この展望のよい所に即製の御殿を建てて休憩した。

姫御御殿跡

槇ヶ根の道標

「右 西京大阪」「左 伊勢名古屋道」。ここは中山道(上街道ともいう)と下街道の分岐点で茶屋がたくさんあった所。

槇ヶ根の道標

〔参考写真〕下街道

釜戸、土岐、多治見、内津峠を経て名古屋に至る道。 写真は、下原新田(現、春日井市郷土館)の町並み。明治天皇小休所(1880年6月30日)。

下街道

伝西行塚(左)

難所の十三峠もこれで終わった。歌人西行がここに葬られたといわれている。

伝西行塚(左)

西行歌碑

「待たれつる入相の鏡の音すなり 明日もやあらば聞かむとすらむ」。

西行歌碑

大井宿の町並み

明治天皇はこの伊藤家(現 岩井家)の奥座敷に宿泊された(1880年6月28日)。

大井宿の町並み

大井宿本陣跡

本陣は焼失(1947年)して、今は正門が残り、往時の面影が漂う。大井宿では街道が直角に曲がる枡形が多く、6か所もある。

大井宿本陣跡

茄子川の明治天皇碑(右)

大井から中津川宿までの中間にあたる。ここ庄屋篠原家で、和宮が小休止された。

茄子川の明治天皇碑(右)

坂本立場跡

立場(たてば)は、休憩所のこと。

坂本立場跡

双頭一身道祖神

一つの体に男女二つの頭部を持つユニークな道祖神(1816年建)が、街道筋に立つ。よく見ると碑の左上に「是より苗木道」とある。

双頭一身道祖神

駒場村の景観

駒場村は中津川町、手賀野村と合併(1897)し、中津町となり、今は中津川市。

駒場村の景観

中津川宿

造り酒屋の屋根には「うだつ」が見られる。

中津川宿

川上屋前の道標

「右 木曽路 左 なごや」とある。川上屋は江戸末期創業の和菓子屋。

川上屋前の道標

芭蕉句碑(右)

中津川宿東に建つ句碑。「山路来て何やらゆかしすみれ草」左が古道。

芭蕉句碑(右)

落合宿本陣

本陣は江戸時代の建物が当時のまま姿を残している。

落合宿本陣

落合宿の町並み

なまこ壁の蔵が目をひく。路面は特殊舗装になっているので道筋がわかりやすい。

落合宿の町並み

落合の石畳

十曲峠の石畳は840mも続くすばらしい道だ。

落合の石畳

街道の珠玉

「歩こうよ 歴史が薫る石畳 古道のいぶき 旅の醍醐味」。

街道の珠玉

中山道歩きルートプラン

  中山道歩きのコース 見どころ、ハイライトなど
中山道
1 栗東宿~武佐宿~鳥居本宿 武佐宿、五個荘の町並み、高宮宿
2-1 摺針峠~番場宿 番場宿
2-2 番場宿~醒井宿 番場宿
2-3 醒井宿~柏原宿 醒井宿
2-4 柏原宿~今須宿~関ヶ原宿 今須宿
2-5 関ヶ原宿~垂井宿 関ヶ原宿、垂井一里塚、垂井宿
2-6 垂井宿~赤坂宿 外部サイト 青墓
2-7 赤坂宿~呂久の渡し 赤坂宿、呂久の渡し
3 美江寺宿~太田宿~平岩(~細久手宿) うとう峠、太田宿、謡坂
4 細久手宿~大井宿~落合宿 琵琶峠、十三峠
5 新茶屋~馬籠宿 藤村記念館、清水屋資料館、展望台
6 馬籠峠~妻籠入口 一石栃白木改め番所跡、大道標
7 妻籠宿の散策 光徳寺、奥谷郷土館
8 文化文政風俗絵巻の行列 様々な旅人や花嫁の姿
9 三留野宿~須原宿 桃介橋、与川道、定勝寺
10 上松宿~福島宿 臨川寺、寝覚の床、木曽の桟
11 原野~宮ノ越宿、薮原宿 義仲館、徳音寺、宮川資料館
12 鳥居峠越え 丸山公園、御嶽山遥拝所
13 奈良井宿の散策 中村邸、上問屋史料館
14 平沢~桜沢 贄川関所、桜沢茶屋本陣
15 和田峠越え 和田古峠、御嶽山の展望
16 和田宿~長久保宿 和田宿本陣、河内屋
17 笠取峠~芦田宿 松並木公園
18 茂田井宿~望月宿 茂田井の町並み、大沢酒造、望月宿の屋号看板
19 八幡~軽井沢宿~碓氷峠 軽井沢、碓氷峠
20 坂本~安中~本庄 五料茶屋、杉並木、武家屋敷
21 深谷宿~蕨宿~江戸 深谷宿、氷川神社、蕨宿