千国街道 八日目の街道歩き旅[中土~深原~大峠編]
中土~大峠
バス停・中土局前
このコースはバス停・中土局前からスタートする。中谷橋(写真右)を渡り、諏訪神社(写真中央奥)を先ず目指す。
中谷大宮諏訪神社
この地方には諏訪神社が大変多いが、この中谷大宮諏訪神社はその中核。この神社の夏祭(8月最終日曜)には狂拍子(くるんびょうし)が村の中を練り神社へ向う。
狂拍子
狂拍子は10才くらいの男児2名でカツラを着用し、あでやかな衣装で太鼓と囃子に合わせ軽快に踊る。
狂拍子
これは豊作祈願のための踊りで、陰陽合体を意味する。つまり後の子が長めの1体の棒(陽)、前の子が 2本の棒(陰)を持ち、時折棒をはさむ形となる。
狂拍子
12人の奴も登場する。赤頭巾に赤褌[ふんどし]で、法被[はっぴ]姿である。
狂拍子
奴は神社で一踊後、自分たちで詠んだ歌を唱え神に奉納する。時に厳しい時局批判も出る。以上1976年8月撮影。
地蔵峠への道
さて、これから地蔵峠方面(写真右奥)を目指す。
傾城清水
古道は直進。右へ行くと名水として知られた傾城[けいせい]清水。
薬師堂
埋橋[うずはし]の薬師堂。
地蔵峠への道
中央奥へと進む。
標柱
古道沿いに「追分」と書かれた標柱が建つ。
番小屋
「番小屋」と書かれた標柱が立つ。傍には十一面観音。左奥へと進む。
橋
橋を渡り中央奥へと登っていく。
古道
雑草が繁茂する古道(写真中央)。
貝の平
ここが貝の平。平倉城(南へ約5km山城)への援軍上杉勢が到着した知らせにホラ貝を吹いたところだ。
地団駄
ここが「地団駄」。
上杉軍の応援は間に合わず地団駄踏んで悔しがったという。
観音菱
観音菱の観音像(写真右上)。岩場の道を開いた難工事の犠牲者を供養する。菱は絶壁のこと。
地蔵峠
地蔵峠にやって来た。標高1.036m。広くて明るい感じの峠だ。
地蔵堂
地蔵峠に建つ地蔵堂(写真中央)。かつては、近郷は勿論、越後からの参詣者もあったという。この日は誰にも会わなかった。
センの大木
地蔵峠から、少し進んだところにセンの大木(写真中央)が立つ。
乳房の木
このセンの木は別名「乳房の木」。半円状のコブ(写真中央)が2つあるからだ。安産と子授けの神木として信仰された。
乳房の木
いかにも古道の峠らしい雰囲気だ。乳房の木をふり返る。
三坂峠
三坂峠(大峠)にやって来た。古代には官道として重要な街道だったといわれる。峠の石仏と一期一会の対面を果たす。地蔵峠から約50分かかる。
三坂峠
この三坂峠は千国街道中の最高地点にある。
標高1,215m。素晴らしい眺望だ!かすかに日本海も見える。
千国街道歩きコース
コース | 見どころ、ハイライトなど | |
---|---|---|
千国街道 | ||
1 | 松本~穂高 | 養老坂、下田、碌山美術館 松本市内は野麦街道の5日目を参照 |
2 | 池田~信濃大崎駅 | 仁科神明宮、塩の道博物館、若一王子神社 |
3 | 信濃大崎駅~白馬駅 | 佐野坂峠 |
4 | 八方尾根~青鬼~松沢 | 八方尾根、青鬼集落、前山百体観音 |
5 | 松沢~千国駅 | 牛方宿、親坂、千国の庄資料館、番所跡 |
6 | 千国駅~中土駅 | 源長寺、石仏群(大別当、小土山)小谷村郷土館 |
7 | 中土駅~平岩駅 | 幸田文文学碑、来馬温泉、城の越、白馬大仏 |
8 | 中土~深原~大峠 | [地蔵峠越え]、中谷大宮諏訪神社、乳房の木、大峠 |
9 | 平岩駅~大網峠~山口~根知駅 | [大網峠越え]、大網宿、白池、山口の関と資料館 |
10 | 根知の延年 | おててこ舞 |
11 | 根知駅~糸魚川駅 | 中山峠、ウトウ、美山公園、白馬通り |
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