猿ヶ馬場峠越え 善光寺街道 七日目の街道歩き旅

猿ヶ馬場峠(さるがばんばとうげ)は長野県千曲市と東筑摩郡麻績村との間の峠。善光寺西街道の麻績宿と桑原宿の間にあり、街道の中の難所とされていた。

猿ヶ馬場峠越え

善光寺街道 猿ヶ馬場峠越えの地図 草の道

草の道

市野川の旧道は草の道だ。

弘法清水入口

弘法清水入口

車道(写真右)から分れ、坂道を登っていく。

句碑の道

句碑の道

5mくらいの間隔で句碑が次々と現れる。近年の俳句だ。

名水「弘法清水」

名水「弘法清水」

ここに茶屋があり、お仙という美しい看板娘の悲恋伝説が残る。中央に松尾芭蕉句碑「さざれ蟹足這いのぼる清水かな」

坂道

坂道

石畳の坂道を更に登っていく。

北の入口

北の入口

「お仙の茶屋」北の入口に出た。手前が車道(R403号)。

聖湖

聖湖

江戸時代には笹が生い茂る暗い池で「夜ヶ池」と呼ばれた。今は湖畔にホテル、レストラン、博物館などが建ち並ぶ。

竹久夢二の碑

竹久夢二の碑

「番場峠の5月の花は、枝は東に根は西に」(1924年)という夢二の碑が湖畔に建つ。

旧道を下る

旧道を下る

聖湖を過ぎ、国道(R403号)と分れ左手の旧道を下っていく。

善光寺平

善光寺平

やがて素晴らしい善光寺平の眺望が眼前に開ける。

姨捨駅

姨捨駅

[参考写真]
「日本3大車窓」に選定されている。

善光寺平が一望

善光寺平が一望

[参考写真]
千曲川を見下ろす急な斜面には2000枚もの姨捨の棚田が広がる。(2010年国の重要文化的景観に選定)

馬塚

馬塚

杉の大木の下に建つ馬塚。明治中期までは、この辺りが八幡村(現、千曲市)との境だった。今は、猿ヶ馬場峠が境。

火打茶屋跡

火打茶屋跡

芭蕉も、この猿ヶ馬場峠を越えた(1688)。右が街道。

猿ヶ馬場峠越え

善光寺街道 猿ヶ馬場峠越えの地図 芭蕉句碑

芭蕉句碑(写真中央)

「をばすて(姨捨)は、これからゆくか、かむことり」

舗装路

どうも一里塚を見落としてしまった。残念至極。左に何か碑のようなものを発見。

「馬のくつ打場」

「馬のくつ打場」

それは、馬のくつ打場といい馬のわらじをはかせる所だ。

小切通し

回国塔(写真右)

ここにも前述(コース3日目)した日本回国塔が建つ。

麻績宿

坂を下る

中央奥に見えるのは長野自動車道である。

ふり返る

ふり返る

猿ヶ馬場峠とも、これでお別れだ。

芭蕉句碑

芭蕉句碑

かつて、この辺りに芭蕉句碑があったはず。今は2km程北東の治田公園に移転したようだ。

中原

中原

バス停中原付近の景観。

桑原宿の伴月楼記念館

桑原宿の伴月楼記念館

旧象山記念館で佐久間象山が上洛時に宿泊。旧松代藩士・関家の武家屋敷を資料館として利用している。

間の宿・桑原

間の宿・桑原

松代藩が休泊に利用した間の宿である。本陣・脇本陣跡の家も残る。

稲荷山一里塚

稲荷山一里塚

桑原宿から約1km地点にある。

善光寺街道歩きコース

  コース 見どころ、ハイライトなど
善光寺街道
1 洗馬~郷原~村井 山城屋、郷福寺、短歌館
2 松本~岡田 松本中町通り、(松本城)
3 刈谷原峠越え 峠の石仏群、脇本陣
4 会田宿の散策 町並み、常夜灯、岩井堂
5 立峠~乱橋~中ノ峠 立峠の石畳、乱橋の旅籠跡
6 西条~青柳~麻績 観音寺、青柳の切通し、麻績宿
7 猿ヶ馬場峠越え 弘法清水、聖湖
8 稲荷山~篠ノ井 稲荷山土蔵群、篠ノ井追分宿碑
9 篠ノ井~丹波島 原茶屋本陣跡、丹波島の町並
10 善光寺表参道 善光寺、景観重要建造物