陸前浜街道/りくぜんはまかいどう

陸前浜街道の別名

江戸浜街道、陸羽街道、東[あずま]海道、岩城街道、磐(岩)城相馬街道、奥州東通り、仙台道、浜通り(これは福島県東部海岸地方の呼称でもある)

陸前浜街道のルート

<水戸街道>-(水戸)-(十王坂)-(高萩)-(勿来関)-(磐城平)-(小高)-(中村=相馬)-(亘理)-(岩沼)<奥州街道に合流>-(仙台)

陸前浜街道の歴史

古代

奥州街道に比し、平坦で降雨量も少なく、古代から歴史的に重要な街道であった。奥州三関の一つ、勿来関は5c.初に創設されている(他に白河、念珠[ねず])。

奈良時代

石城国に駅が設置。

平安時代

征夷大将軍・坂上田村麻呂が蝦夷征討のため、この街道を利用して大軍を率いて奥州に侵攻した。中村(相馬市)は、その兵站基地だった。また平将門が承平・天慶の乱(935~940)を起こし、駆け抜けた道でもある。相馬野馬追[のまおい]の神事(毎年7月23~25日)は相馬藩の始祖将門以来1000年以上の伝統を誇る有名な祭。放牧した野馬を追い戦術を練ったのがその起源とされる。

近世 江戸時代

陸前浜街道は五街道に次ぐ主要な街道の一つではあったが、幕府の命で参勤交代路とはならず奥州街道にその地位を奪われ衰退した。わずかに磐城平藩や相馬藩が参勤交代に利用した。

吉田松陰が東北遊歴(1851~52)の際、水戸から植田まで利用して、白河経由で会津若松方面に向かっている(羽州街道に関連事項あり)。

現代の陸前浜街道

R6号線に相当する。
JR常磐線(水戸~岩沼は約228km)がこれに並走する。

今回の歩き旅

「歴史の道」に選定されている十王坂越や史跡勿来関跡の周辺は是非歩きたいところ。勿来の関公園には「詩歌の古道」があり、文学ファンには堪えられない所だ。

陸前浜街道歩きコースプラン

陸前浜街道歩きのコース

  コース 見どころ、ハイライト
1 十王坂、五浦の散策 十王坂、五浦美術館など
2 五浦~平潟~勿来 勿来の関公園
3 勿来の熊野祭り (国重要無形民俗文化財)
4 相馬~旦理~岩沼