青梅街道/おうめかいどう

青梅街道の別名

青梅道、甲州裏街道、古甲州道中、萩原越、大菩薩越え、江戸道、成木街道、御白土[おはくど]街道(江戸城築城の際、石灰岩を輸送した)

青梅街道のルート

<甲州街道>-(甲府)-(鎮目)-(万力)-(小原西)-(上於曽)-(上萩原)-[大菩薩峠]-(小菅)-(青梅)-(箱根ヶ崎)-(小川)-(田無)-(井草)-(荻窪)-(阿佐谷)-(高円寺)ー(新宿)ー<甲州街道>
R140号とほぼ重なる。

青梅街道の意義

甲州街道のバイパス

多摩川沿いに、大菩薩峠を越えるので、甲州街道よりも8km短く、利用度が高かった。

青梅街道の歴史

資材運搬の道

昔、青梅は石灰岩生産地だった。江戸城の白壁に使うため整備された道である。ほかには野菜も運ばれ、逆に江戸からは野菜の肥料となる下肥を持ち帰ったという。

信仰の道

江戸っ子にとって御岳[みたけ]参詣の道だった。御岳は奥多摩を代表する山(929m)で秩父多摩国立公園に属する。現在はハイキングで賑わう。また秩父34カ所霊場詣りの道でもある。

多摩地方と甲州を結ぶ交易路

甲州からは米、みそ、塩、酒など武州からは炭・箸・櫛・履物用の桐材などを交換した。

かつての難所大菩薩峠を超える道は、今やハイカーで賑わう

この大菩薩峠は甲斐と武蔵の境界ではない。実は共に山梨県の小菅村と塩山村(現・甲州市)の境である。

首都圏からのアクセスが良く、家族連れや初心者からベテランまで多くのハイカーが訪れる。ちなみに、机竜之助が登場する中里介山(1885~1944)の『大菩薩峠』は、現在の峠より500mほど北、石積みの賽ノ河原である。

今回の歩き旅

大都会の車道歩きは、どうも気が乗らない。そういう訳で箱根ヶ崎以東は脱線した。その代わり、比較的街道に近い「歴史の道」(お鷹の道など)を歩いた。

青梅街道歩き旅&アドバイス

旧青梅街道と推定される牛の寝通りと奥多摩むかし道がお勧めである。前者を踏破するには、大菩薩峠の近くで一泊するのが望ましい。土・日であればJR甲斐大和駅からバスが上日川峠まで発着する。「むかし道」は奥多摩湖から歩く方が下りが多いので楽である。

青梅街道歩きコースプラン

青梅街道歩きのコース

  コース 見どころ、ハイライト
1 塩山駅~甲州市神部 甘草屋敷、慈雲寺(しだれ桜)
2 上日川峠~熊沢山 大菩薩峠、賽ノ河原、富士山の眺望
3 熊沢山~小菅~余沢 石丸峠、牛の寝通り、小菅の湯
4 奥多摩むかし道 ふれあい館、惣岳渓谷いろは楓
5 宮ノ平駅~青梅駅 釜ヶ淵公園、青梅シネマチックロード
6 青梅~箱根ヶ崎 旧吉野家
7 国分寺、お鷹の道、旧鎌倉街道 真姿の池、姿見の池、武蔵国分寺跡