熊野古道/くまのこどう

信仰の道

熊野三山(熊野本官大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)への参詣の道

参詣ルート

紀伊路と伊勢路に大別される

紀伊路

大辺路(海岸沿いの道。日置~周参見~串本~近露~本宮大社)

小辺路

高野山と本宮大社を結ぶ最短路。紀伊半島の山岳地帯をほぼ一直線に縦断する。

伊勢路

東国地方からの参詣に利用された。田丸城が起点。伊勢参宮を終えた旅人や西国33ヵ所巡りの巡礼が利用した。 別名:東熊野街道

平安時代後期の「熊野御幸」

宇多法皇(907)から亀山上皇(1281)まで上皇や貴族、上院らの熊野参詣が多く行われた。
白河上皇は9回、鳥羽上皇21回、後白河上皇34回、後鳥羽上皇28回といった有様である。
道中は徒歩でなければ功徳がないとされ一定の清浄な服装で辿った。

室町・江戸時代

「蟻の熊野詣」とよばれるほど全国各地から庶民に至るまで無数の人々が連なって行列が続くほどに隆盛した。

小栗街道

熊野古道紀伊路の別名である。実際大阪府下の熊野古道を歩いていると、この街道碑に時々遭遇する。これは中世の伝説に由来する。毒酒を飲まされて廃人同様になった小栗判宮が、この道を照手姫(許嫁の美女)の引く土車で熊野へ辿り湯治し元の体に蘇生したという奇跡の伝説だ。

王子について

一般に九十九王子と称するが、これは実数でなく「数が多い」の意である。王子は熊野三山の末社で休憩所を兼ねる。
ここで和歌会や里神楽など、さまざまな儀式を行った。藤代(藤白)王子、切部(切目)王子、稲葉根王子、滝尻王子、発心門王子は五体王子といわれ王子社の中で特に地位が高いといわれる。

現代の熊野古道

熊野古道 千枚田

熊野古道

1978年奥の細道、中山道などと共に最初の「歴史の道」に指定される。更に1996年「歴史の道100選」に選定。2004年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産リストに登録された。

熊野古道歩き旅アドバイス

とにかく熊野古道は広範囲に渡る。大峯奥駈道を除き総延長距離は550km(実数ではなく概算)。これは東京~大阪間の新幹線のキロ数に匹敵する。1日25km歩いたとしても22日間を所要する。その上、熊野は交通の便が良くない地域である。JRの本数は少なく歩き旅に適切な時間帯のダイヤがない。JR紀伊田辺駅と新宮駅から本宮大社方面のバスが一日数回往復しているので利用すると古道歩きに便利ではある。民宿等は大股、三浦口、近露、小口にあるが数少ないので早目の予約が無難だ。 最後に、時期としては梅雨時から真夏と、厳寒期は避けたい。

大股橋

ツツラト峠

坂を登る

獅子小岩(熊野市)

  1949年発行
伯母子登山口

橋杭岩(串本町)

  1949年発行
石仏群

通り峠・千枚田

今回の歩き旅

石仏群

那智の火祭

熊野古道を歩き始めたのが1997年。だから18年にわたる長いつきあいである。そのため掲載の写真も、かなり時間差があることを先ず了承願いたい。

18年間、終始一貫して熊野古道を歩いていたわけではない。移り気な性格ゆえ3回ほど長いブランクがあった。その間は、東北とか九州とかに転戦して気分転換を図った。なお、熊野三山にゆかりの祭(那智の扇祭、速玉大社の御船祭)と重伝建の湯浅を特別に加えた。

熊野古道歩きコースプラン

コース

番号 コース   見所、ハイライト
1 小辺路 高野山~大股 相ノ浦口、薄峠
2 小辺路 大股~伯母子峠~三浦口 桧峠、伯母子峠
3 小辺路 三浦口~果無~谷瀬 三浦峠、谷瀬の大吊橋
4 小辺路 果無越~八木尾~三軒茶屋 果無峠、伏拝王子
5 小雲取越 本宮大社~請川~小口 大斎原、百間ぐら、桜峠
6 大雲取越 小口~越前峠~那智大社 円座石、越前峠、舟見峠
7 那智の扇祭 那智田楽、御火行事
8 中辺路 田辺~不寝王子~長尾坂 滝尻王子、長尾坂、捻木峠
9 中辺路 高原~近露~発心門王子 近露王子、野中の清水、男坂
10 紀伊路 天満橋~大鳥大社~和泉府中 四天王寺、阿倍野王子
11 紀伊路 和泉府中~信達宿~山中宿 信達宿、山中宿
12 紀伊路 山中宿~黒江~JR海南 雄ノ山峠、矢田峠、黒江の町並み
13 紀伊路 藤白神社~拝ノ峠~方津戸峠 丁石地蔵、拝ノ峠、糸我峠
14 紀伊路 湯浅の散策 重伝建地区、立石道標
15 紀伊路 JR湯浅駅南~御坊~田辺 鹿ヶ瀬峠、道成寺、闘鶏神社
16 伊勢路 田丸~ツヅラト峠~紀伊長島 ツヅラト峠
17 伊勢路 JR三野瀬~尾鷲~JR三木里 八鬼山峠
18 伊勢路 二木島~熊野、本宮道・北山道 横垣峠
19 大辺路 新宮の散策 熊野速玉大社、新宮城跡
20 大辺路 阿須賀神社~高野坂~三輪崎 高野坂
21 大辺路 西浜~長井坂~見老津 長井坂、段築